ぬるぬるしたハイテク空間

            ぬるぬるしたハイテク空間だ。

洞窟の向こうには、冷たい、光の空間が 広がっている。 僕は今、バスケの練習着で、その 3次元迷路を俊敏に、 飛びまわっているのだが……。 なんだがここには、童話めいた雰囲気が ただよっている。 不吉な予感がする……。

1トラックリピート再生モードで7時間、 過ごした後 不意に停止ボタンを押した時のように、 僕の感覚は、麻痺しているのだろう。 すべての音が、意味ありげに聞こえる。

ところでさっき、この空間体験の元型を、 一瞬、理解した気がしたが……。 気のせいだったのかもしれない。 どうでもいい。 とても重要なことなのだが……。

!…… !、!、 痛い。 腿に、チクチクと、電子的な痛みを感じる。 顕微鏡レベルのドットで 僕の皮膚に向かって、なにか電子的刺激物が射出されている。 おそらく、天文学的距離の遠隔から ピンポイントで狙っているヤツが いるのだろう。 以前にもこんなことがあった気がする。 ……ヤツに違いない。 あの、鋭い、切る機械を装着した、 頭の良いヤツに。 別のスペースに逃げこもう……

ここは? シューティングゲームの最終場面のようだ。 様々な大きさのミサイルが4次元的に 飛んでくる。 1分前に、真上から飛んで来たミサイルを 今から25分後に打ち落とすのを、 僕は忘れないようにしなければならない。 それから、さっき九州に横から着弾した ゴルフボール大のやつを なんとか未然に防がなければならない。 くそう! 頭の中に視覚化した時系列の容量が、 限界に近づいている。 くそう! ちょっと休憩にしよう。 その間に起こったことには、責任もてないよ。

誰だ? あの、チカ…チカッ、…チカッ、と 微妙なリズムで点滅している赤面美人は…… 行ってみよう。

罠だった。 よく解らないが、 匿名のヌードが僕の過去をネタに 何かを取引したがっているようだ。 まいったなぁ。 普通のヌードに相談してみよう。 僕には時間が無いのだ。

ドコダ、ドコダ、ドコダ? ? ?? ? フッ フ フ フッ フフ フツウのヌ ヌヌヌッ ヌードは? ? ? ?? ? ??? ???

くそう、 あの子もグルだったのか……

なんとか、この一連の空間から 抜けださなければ。 くそう、 はじめに戻ろう。 混乱しすぎている。 どこだ、あの「ぬるぬるしたハイテク空間」は? どこかに巨大なミサイルが命中した 気がするが、無視しよう。 くそう、飛ぶ速度が速すぎて、 探せば探すほど混乱が ある一定の法則に従って増加していく。 ぬるぬる。ぬるぬる。 あの、ぬるぬるは何処だ? エネルギーが残り少なくなってきた……